JOURNAL

2026.03.09屋根談 radio #98 | SCHOFIELD & SMITH × HARRISONS FRONTIER

おはようございます。
本日は、26年3月10日(月) 配信の『 屋根談 radio 』と連動して、2026 Spring & Summer 新作入荷バンチをご紹介致します。


今週 #98 「 春よこい。恋する服地は素材さぁ♪ 」では、シーズン2閉幕を目前に、これまで配信していない切り口の意欲回です。


服地の面白さをお届けすべく、番組相方の Bespoke shoe manufacturer. When 代表・小林晃太氏に、バンチからトキメク生地をピックアップしてもらい、靴職人の目線で選定する服地はどんな色柄なのか、深掘りする雑談回となります。


その生地はスーツかジャケットなのか、はたまたトラウザーズで仕立てたいなど、更に服地からどんなドレスシューズをイメージするかなど、オーダー製品では避けて通れない服地選びを異業種の目線で選定頂きました。


読者や視聴者の皆様も、きっと服地選びでお悩みになった経験はあると思います。
私も未だにあります。

#98 「 春よこい。恋する服地は素材さぁ♪ 」では、そんな服地選びのティップスをお楽しみ頂ければ嬉しく思います。

本ブログと合わせて Apple ポットキャスト または Spotify でご視聴下さい。

まずは、英国にて1904年創業の SCHOFIELD & SMITH LTD バンチ名「 CELESTIAL 」から話題はスタートします。

「 Celestia : セレスティア 」は、天国・天空などの意味を持ち、英文としては「非常に美しい」などの文脈で使用される言葉。

その名の通り、このバンチは英国らしさを体現しながらも、実はモダンな1冊でもあります。
バンチの世界観を汲み取るには、見開き最初の1マーク(ページ)目の提案に注目するのがお勧めです。

そのメーカーらしさ。はたまた商業的な思惑も込みで、今シーズンの提案色が現れたボディと言えます。

No. (1) 4741 | 55% Silk 45% Super 120’s Wool MADE IN ENGLAND | 目付 230g/m | 合計 7マーク

初手は、非常に赤みの強いブラウン×グレンチェックから提案が始まります。
特筆すべきポイントは色だけでなく、ボディを構成する混紡率です。柄構成は古典的でありながらも、シルク優位の表情は非常にモダンで色気に溢れる1着。

春夏の日差しを浴びると、そのエレガントさに目を奪われる筈です。
しかし仕立ての良さが見た目からも伝えられないと、逆にリスキーな生地だとも感じます。


そして、この SCHOFIELD & SMITH「 CELESTIAL 」から、靴職人・小林氏がピックした服地は2つ。

No. (31) 4823 | Pure Wool 100% | 260g/m
No. (47) 5208 | Pure Wool 100% | 350g/m

どちらも一見はコンサバティブ(保守)になりますが、それぞれ個性が光ります。

No. 31 は、彩度の強いダークグリーン色。これを着こなすには、メンズドレス界隈で廃れず長年愛され続けるクラシックが、どんなスタイルなのか理解が出来ないと、キャラクター性の強い仕立て上がりになる危険性を感じます。

この手の色味を初めて選ぶ方は、スーツではなくジャケットから取り入れてみると、グリーン色が持つ有用性をお楽しみ頂けると思います。



そして No. 47 は、英国メーカーに良く見るミディアムグレーの細巾ヘリンボーンですが、青味を帯びた色出しが洒脱なボディ。

この辺りのニュアンスカラーが “スミスらしさ” と感じます。
英国メーカーの中では新興気味の創業年でありながら、確立したマーケットポジションを築くセンスが光ります。

定番かつ古典が好きで、これまでとはやや趣を変えたいニーズをお持ちの方は必見の1冊。

靴職人・小林氏が、どんなプロダクトでどのようなドレスシューズを服地から想起したのかは、ぜひ 屋根談 radio をご視聴頂けますと幸いです。

皆様にとっても、服地選びの参考になると思います。

【 SCHOFIELD & SMITH 】
CELESTIAL


2026 Spring & Summer
Fabric Price by Suit


No. (1) 4741  ¥170,000 +tax
No. (31) 4823  ¥ 75,000 +tax
No. (47) 5208  ¥ 83,000 +tax

別途 お仕立て代

No. 70007 | Superfine All Wool 100% MADE IN ENGLAND | 目付 300g/m

そして2冊目です。英国メーカーと言えば「 HARRISONS 」を思い出す方も多いと感じます。
そんなハリソンズのコレクションの中でも、ロングセラーの看板ボディ『 FRONTIER 』が今年30周年を迎えるメモリアルイヤーに合わせ、新色を加えリニューアルとなりました。

このボディの特徴は、縦横に40番手の太い糸を双糸使いしたヘヴィーウェイトの平織合服地。

業界には、通称サビルロー番手と呼ばれる “52番手の縦横双糸(2/52)” という英国サビルローで愛される服地作りがあります。

これよりも、太番手で平織のボディが『 FRONTIER 』の特徴です。
日本の気候ならば、夏を除く3シーズン(合服)として非常に使いやすい傑作と言えます。


そんな1冊から、靴職人・小林氏がピックした服地は2つ。


No. 70008 | Superfine All Wool 100% | 300g/m
No. 70056 | Superfine All Wool 100% | 300g/m

再びグリーン色の登場です。
スミスとの違いは、チャコールグレー味を帯びた色出し。ハリソンズの方がよりクラシックを重んじていることが読み取れる良い対比になると感じます。

No. 70008 は、無地の中でもピンヘッドと呼ばれる織り上げで、横糸に使用する白系統の色味が規則的に表情に覗くことで、全体感として無地を保ちながらもスモーキーで奥行きを感じさせる質感が絶妙手。

コスパ優先ならこのボディは、スーツでお仕立て頂くのがお勧めです。スーツでありながらも上下共に単品使いするのが賢い選択だと考えます。



そして最後の服地は意外でした、生成りがかった白無地をピックアップ。
実は、私もこの生地を気に入っていまして、バンチと共に現物生地も仕入れていました。

番組相方との相性にお墨付きを貰えたようで嬉しいです。

メモリアルイヤーの今シーズンのみ、30周年特別の織りネームが付属するもの、服地好きにとっては刺激の強い演出です。

【 HARRISONS 】
FRONTIER


2026 Spring & Summer
Fabric Price by Suit

全 76色柄(新色 18色柄)


30周年 協賛価格 ¥80,000 → ¥72,000 +tax
※ 2026年末まで全マーク 10%off


別途 お仕立て代

現物生地は、濃紺無地も買い付けておりますので、ぜひ店頭で肩に掛けて服地のタッチやドレープをお楽しみ下さい。クリスピーの中に原毛のオイリー(滑り)を感じるメンズドレスの代表作。

英国物に袖を通してみたいが、何から選んだら良いかと迷う方は、フロンティアはお勧めです。
ネームバリューがありながら価格面もバランスの整った逸品だと感じております。


この服地に対し小林氏は、どのような感想を抱き、どんなインスピレーションでプロダクトに落とし込むのか、ぜひ 屋根談 radio でお楽しみ下さい。

さて偶然にも、2冊からそれぞれグリーンを選定していた小林氏は、どのような決断を下すのか?
皆様も、候補の服地から本命を絞る苦しみと楽しさは、忘れ難いオーダーの醍醐味と感じます。

番組内では、当店が日頃お客様のご対応で行うご案内方法をそのまま再現致しました。
ちょっとしたティップスにもなると思いますので、ご参考に頂ければ幸いです。


実は既存のお客様の半分は、ほぼお任せで服地やディテールなどの仕様は私に一任なされているので、ここまでしっかりと話し込むことは少ないのも本音。

残り半数は、ご自身で選び切る知識と世界観をお持ちでいらっしゃるので、また違ったセッションがあり、そこもこの仕事の楽しさです。


新規のお客様には、出来る限り丁寧に、ゆっくりとご説明する時間を儲けるよう努めている次第です。
ぜひ来週、後半回も楽しみにお待ち下さい。

では、ご機嫌よう。

TAILOR SECOND HOUSE オーナー 中野俊




FABRICS

情報が整い次第、掲載致しますので、お待ち下さい。