TAILOR SECOND HOUSE 中野です。

ブログの更新が大変久しぶりになってしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。


当店は2014年10月10日、１号店をオープンしました。
現在の店舗から30秒ほど歩いた場所で、面積も今の半分程度の15坪。

とても懐かしく、色褪せない思い出。


こうして本日を迎えられるのも皆様のお陰に尽きます。
改めてまして弊店をご利用下さるお客様、HPをご覧頂く方々に厚く感謝御礼を申し上げます。

2014年10月10日オープン１号店

当時を振り返って思うのは、バンチ（生地見本帳）と現物の生地が格段に増えたと感慨深くなります。

バンチは年２回、毎シーズン20冊は増えていきますし、現物の生地においては創業当時に用意出来た買付予算は30万円でした。

小僧の頃からお世話になっている羅紗屋（生地問屋）の番頭さんに「この金額しかないのですが、、良いもの譲って下さい！」とお願いしたのが非常に懐かしくてなりません。

現在の在庫額を当時の私が知れば、泣いて喜ぶか、卒倒するか、きっとどちらかです 笑


初めてテーラー店に足を踏み入れた時、ずらっと並ぶバンチや現物生地が、本当に眩しくて、格好良くて、心から憧れたものです。少しは、近づけたのではないかと前進を実感しております。

さて前回5月の投稿から5ヶ月間、だいぶ間を空けてしまいましたが、、

非常に忙しい日々でした。。
なかなかリズムを掴むことが出来ず、ご注文頂く案件を進行させることに全力を挙げておりました。


退職したスタッフもおりましたので、カッターとして製図を担当する業務に加え、任せていた縫製領域にも復活。
仮縫いの製作や、お直しなどの洋裁は、やはり楽しい！

そこで先日、思い切って最新機種のバキュームを購入しました。

ウール素材は、タンパク質由来の繊維ですので、水素結合という現象を利用して“クセ取り”や“イセ”を殺したりするのですが、このバキューム機器を使用してアイロンワークを行うと、作業が時短かつ効果の向上が可能となります。


【 水素結合 】意：ウール繊維内部の分子間に水素結合（一時的）というものがあります。 水素結合は水に濡れると切れ、乾燥すると繋がるもの


生卵が目玉焼きに変わるのもこの現象でして、熱と水分を与え、その熱を吸い込む事で冷まし、定着させることで、ウール繊維がカタチを覚え、テーラードと呼ぶテクニカルが具現化されるわけです。

早速、クリーニングの成形プレスにも活用していますが、馴染みのお客様からご納品時に仕上がりをお褒め頂き、嬉ションものの気分を味わうことが出来ました。

さて今回は取り留めもない雑記となりましたが、今後も鋭意ブログを綴って参りますので、ご笑覧頂けますと幸いです。


ちょうどメモリアルに本日、事前に打診頂いておりましたインビテーションが届きました。
１０年振りに「BRITISH PREMIUM NIGHT」が今月末に開催されるとの事でご招待を賜りました。

英国大使館が後援するこのイベントには、我々業界は勿論のこと、ベントレーなどの英国車など、各業界から著名人が集まり、盛大にパーティーが行われます。


このようなインビが届くこと自体、独立当時の私には想像も出来なかった事。
末筆になりますが、皆々様のご愛顧には感謝で一杯です。


今後とも SECOND HOUSE を何卒宜しくお願い申し上げます。

SECOND HOUSE　オーナー 中野俊